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短い脚はそり犬の力になった? 古代の骨が示す北極の9,000年

約2分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
iScience(アイサイエンス)

研究の成果を発表する学術誌。

重心(じゅうしん)

体の重さがつり合う中心。

チュクチ(チュクチ)

ロシア北東部の地域。

何が見つかったか

北極の雪原で人や荷物を運んできたそり犬は、脚の骨が少し短い。この特徴は、現代の犬だけのものではないらしい。2026年10月、iScience(研究成果を載せる学術誌)に発表された研究で、研究チームは現代のそり犬を含む60頭のイヌ科動物の骨を比べた。体全体の大きさをそろえると、そり犬では前脚の二本の骨と後ろ脚のすねの骨が、そりを引かないイヌ科動物より平均で約6%短かった。

短い脚はなぜ役立つのか

チームは、犬が荷物を引くときの力を調べる生体力学の模型も作った。荷物を引くと、綱から受ける力で体は後ろへ倒れようとする。体の重さの中心である重心が低く、やや前にあると、この傾きを抑えやすい。すると、犬は引く力を前へ伝えやすくなる。模型の計算は、短い脚で体が低くなる形が、重いそりを引く仕事に向く可能性を示した。

古代の骨にも同じ形

次に研究チームは、現在のロシア北東部にあるチュクチ地方の三つの遺跡を調べた。そこは、祖先のイヌイット集団と関係する場所だ。調べたのは、約500〜2,000年前の古代の犬の骨82点と、儀礼的に埋められた犬の骨格3体だった。骨の約89%が、現代のそり犬に見られる短い脚のパターンに合った。3体の骨格もすべて同じだった。

なぜ重要なのか

そりの木材や道具は、長い時間の中で残りにくい。実際、犬ぞりに関係する最古の考古学的な証拠は約9,000年前のロシア、ジョホフ島で見つかったそりの部品と犬の遺骸だが、そりの道具は発掘で見つからないことが多い。脚の骨の比率が手がかりになれば、道具がない遺跡でも、そりを引いた可能性のある犬を見分けられる。人と犬が北極の各地へ移動する方法をどう作ったかを追う材料にもなる。

まだ分からないこと

この研究は、短い脚の犬がすべてそりを引いたと証明したわけではない。古代の標本はチュクチの限られた遺跡から集められている。また、短い脚が人の選択で残ったのか、仕事に向いた犬が多く残った結果なのかも未確定だ。模型は力のかかり方を示すが、骨の形だけで一頭一頭の仕事を断定するものではない。

次に見たいもの

それでも、骨に残る体の形が、消えやすいそりの代わりに歴史を語る可能性は大きい。別の地域や時代の犬の骨でも同じ比率が見つかるか、そりの部品が残る遺跡と照らし合わせられるかが、次の焦点になる。短い脚は、北極で人と犬が協力してきた長い歴史を読み解く、新しい目印になりそうだ。iScienceの論文情報

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なぜそり犬の脚の骨は短めなの?

📰 しっかり版: 短い脚はそり犬の力になった? 古代の骨が示す北極の9,000年

古代と現代の犬の骨を比べると、そり犬には短めの脚の骨がありました。体が低いと、荷物を引く力を出しやすいようです。

約1分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
重心(じゅうしん)

体の重さがつり合う中心。

チュクチ(チュクチ)

ロシアの北東にある地域。

ジョホフ島(ジョホフとう)

約9,000年前のそりの部品と犬の骨が見つかった島。

💡 ようするに

  • そり犬の脚の骨は、他の犬より平均で約6%短かった。
  • 約500〜2,000年前の骨にも、同じ形が見つかった。
  • 短い脚だけで、そり犬だと決めることはできない。

何を調べたの?

研究チームは、現代のそり犬を含む60頭分の骨を比べました。体の大きさの違いを考えて比べました。そり犬の一部の脚の骨は、平均で約6%短いと分かりました。

チームは、そりを引く体の動きも計算しました。荷物を引くと、犬の体は後ろへ倒れようとします。体の重さの中心を重心といいます。重心が低いと、体が倒れにくくなります。そのため、犬は引く力を前へ出しやすくなります。

古代の犬にもあった

ロシアのチュクチ地方にある三つの遺跡で、古代の犬の骨82点を調べました。骨は約500〜2,000年前のものです。約89%が、現代のそり犬と同じ形でした。儀礼的に埋められた3体の犬も、すべて同じ形でした。

人が犬ぞりを使った最古の手がかりは、約9,000年前のロシアのジョホフ島にあります。そりの部品と犬の骨が見つかっています。ただし、木のそりは残りにくいものです。だから骨の形は、そりが見つからない場所でも役立つかもしれません。

まだ注意が必要

短い脚は、そりを引くのに向いた体つきだった可能性があります。でも、短い脚だけでは、その犬が本当にそりを引いたとは言えません。研究者は、脚の形がどう残ったのかもまだ調べています。別の地域や時代の骨を比べれば、人と犬の協力が広がった道筋を、もっと詳しく追えるでしょう。

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ちょっと短い脚の犬は、そりが得意?

📰 しっかり版: 短い脚はそり犬の力になった? 古代の骨が示す北極の9,000年

むかし、北の寒い場所で犬はそりを引きました。骨を見ると、そり犬の脚は少し短かったようです。

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ことば
そり(そり)

雪の上をすべる乗り物。

そり犬(そりいぬ)

そりを引く犬。

むかし、北の寒い場所で、人は犬にそりを引いてもらいました。

研究者が犬の骨を見ると、そり犬の脚は少し短かったようです。

脚が短いと、体は低くなります。

荷物を引く犬は、後ろに倒れそうになります。

体が低いと、倒れにくくなります。

だから、そりを前へ引きやすかったのかもしれません。

人と犬のそりの手がかりは、約9,000年前にもあります。

でも、短い脚だけでそり犬とは決められません。

ほかの場所の犬の骨も、調べる必要があります。

出典・参考