🐾 生き物

世界最大だったペンギンの繁殖地が首位を失った 南極の島で進んだ種の入れ替わり

約2分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
ザヴォドフスキー島(ザヴォドフスキーとう)

南極近くのサウス・サンドウィッチ諸島にある火山島。

繁殖つがい(はんしょくつがい)

赤ちゃんを育てる二羽のペンギン。

オキアミ

海にいる小さな生き物で、ペンギンの食べ物になる。

何が起きたか

南極近くのサウス・サンドウィッチ諸島にあるザヴォドフスキー島(火山島)は、長く「世界最大のペンギン繁殖地」とされてきた。学術誌『カレント・バイオロジー』に掲載された新しい研究では、2011年から2025年までに、島のヒゲペンギン(この調査の主な対象)の繁殖つがいが、約54万2000組から約20万1000組へ減った。減少率は約63%だ。島全体でも25万組を超える繁殖つがいを失い、首位はロス海のケープ・アデアにあるアデリーペンギンの繁殖地へ移った。研究論文

どうやって確かめたか

調査チームは2023年、抱卵期の島をドローンでほぼ全域撮影し、重なり合う高解像度写真を何千枚も集めた。2011年から2025年までの衛星画像も重ね、時期ごとの巣の広がりを比べた。数が多すぎるため、手作業での集計は現実的ではない。そこで、画像を処理する仕組みを使い、ヒゲペンギンとマカロニペンギンを見分けた。さらに、繁殖中の個体に衛星追跡装置を付け、どの海域で餌を探すかを調べた。

なぜ減ったと考えられるか

論文が最も可能性の高い原因としたのは、地域の海の温暖化と、それにともなう南極オキアミの減少だ。ヒゲペンギンはほぼオキアミに頼るため、海の変化が餌の減少に直結しやすい。一方、マカロニペンギンは食べ物の幅が広く、暖かい海流へも進める。そのため、島で増えて最も多い種類になったと考えられる。

研究チームは、2016年の火山噴火、オキアミ漁、マカロニペンギンやザトウクジラとの競争を、主な原因とする証拠を見つけなかった。これで別の可能性が完全に消えたわけではない。ただ、食べ物を支える海の変化が中心だという見方を強めている。

なぜ重要か

これは、遠く離れた島でも海の変化から逃れられないことを示す。単に「数が減った」という話ではない。同じ場所で、ある種類が急に減り、別の種類が増えた。研究論文は、この変化を一つの南極地点で記録されたペンギン群集の最大の変化と位置づけている。ペンギンの数は、魚やオキアミなど海の食べ物の状態を知る手がかりにもなる。

まだ分からないこと

今回の結果だけで、世界中のヒゲペンギンが同じ速さで減っているとは言えない。また、ヒゲペンギンの国際的な保全状態を「低懸念」から「絶滅危惧」に変えるべきかも、再評価が必要な段階だ。マカロニペンギンの増加が長く続くのか、島の環境がどこまで変わるのかも確定していない。

次に見る点

これからは、衛星画像や現地調査を続け、ヒゲペンギンとマカロニペンギンの数、海水温、オキアミの分布を同じ時間軸で追う必要がある。ザヴォドフスキー島の変化が、一つの島だけの出来事なのか、南極周辺で広がる変化の一部なのか。そこが次の焦点になる。

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ペンギンの「世界一」の島で、数が大きく減った

📰 しっかり版: 世界最大だったペンギンの繁殖地が首位を失った 南極の島で進んだ種の入れ替わり

南極の近くの島で、ペンギンの数が14年で大きく変わりました。写真と衛星の記録から、なぜ減ったのかを調べました。

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ことば
ザヴォドフスキー島(ザヴォドフスキーとう)

南極近くにある火山島。

繁殖地(はんしょくち)

ペンギンが赤ちゃんを育てる場所。

オキアミ

海にいる小さな食べ物。

💡 ようするに

  • ヒゲペンギンのつがいが、約63%減りました。
  • 島の「世界最大」の記録は別の場所へ移りました。
  • 海が温まり、食べ物のオキアミが減った可能性があります。

ザヴォドフスキー島(南極近くの火山島)は、長く世界最大のペンギンの繁殖地でした。2011年には、ヒゲペンギン(この調査の中心の種類)が約54万2000組いました。2025年には、約20万1000組になりました。減ったのは約63%です。島全体でも、25万組をこえるつがいが減りました。

研究チームは、2023年にドローンで島を撮りました。何千枚もの写真を、衛星写真とくらべました。写真を数える仕組みで、二つの種類を見分けました。さらに、一部のペンギンを追って、餌を食べる海も調べました。

海が温まると、ヒゲペンギンの主な食べ物、オキアミが減ったと考えられます。ヒゲペンギンは、オキアミに強く頼ります。だから、餌の変化を受けやすいのです。マカロニペンギン(島にいる別の種類)は、いろいろな物を食べられます。そのため、こちらは増え、島で最も多い種類になりました。

火山の噴火や漁が主な原因だという証拠はありません。研究者は、海の温まりと餌の変化を最も有力な説明としました。ただし、原因が完全に決まったわけではありません。ヒゲペンギン全体が同じ速さで減ったとも、まだ言えません。国際的な危険度の見直しも、これからです。今後は、数と海の温度、オキアミを続けて調べます。

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ペンギンの大きな島が、世界一ではなくなった

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ペンギンの島で、家族が減りました。食べ物の海も変わっていました。

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ことば
ザヴォドフスキー島(ザヴォドフスキーとう)

南極の近くにある火山島。

オキアミ

海にいる小さな食べ物。

マカロニペンギン

島にいる別の種類のペンギン。

ザヴォドフスキー島(南極近くの火山島)には、ヒゲペンギン(この島で数えたペンギン)がいました。2011年には、赤ちゃんを育てるつがいが約54万2000組いました。2025年には、約20万1000組でした。約63%減りました。島全体でも、25万組より多く減りました。だから、世界最大のペンギンの場所ではなくなりました。新しい世界一は、ケープ・アデアのアデリーペンギン(別の種類)です。

研究者は、ドローンと衛星で島を見ました。写真をたくさん集めました。写真を数える仕組みも使いました。

海が温まりました。ヒゲペンギンの食べ物、オキアミが減ったと考えられます。オキアミは海の小さな食べ物です。食べ物が少ないと、赤ちゃんを育てにくくなります。

マカロニペンギン(島にいる別のペンギン)は、島で増えました。いろいろな食べ物を食べられるからです。

でも、理由はまだ全部わかっていません。これからも、ペンギンと海を見守ります。

出典・参考