マグロ漁の最古の確かな証拠は、4万4000年前の骨
考古学(こうこがく)
昔の人が残した骨や道具から、暮らしを調べる学問。
カツオ(かつお)
マグロの仲間の魚。
ネアンデルタール人(ネアンデルタールじん)
昔に生きていた人類の一つ。
何が起きたか
マグロは、缶詰やすしの時代になって急に食べられ始めた魚ではない。研究者たちは、魚の骨、岩絵、つぼや壁画の絵、古い文章、先住民の記録を集め、人とマグロの関係を4万年以上さかのぼって調べた。18人の研究者の知見を組み合わせた今回の整理で、最古の確かなマグロ漁の証拠は、約4万4000年前の東ティモールで見つかった骨だ。骨は、おそらくカツオの仲間とみられる。
最初の骨が示すこと
東ティモールでは、深い海の水路がマグロを岸の近くへ運び、人が捕まえやすくした可能性がある。ただし、4万4000年前の人々がどんな道具を使ったかまでは、この証拠だけでは分からない。日本と韓国では少なくとも7000年前からマグロが捕られていた。ギリシャの洞窟では9000〜1万1000年前のマグロの骨が数千本見つかっている。ジブラルタルのネアンデルタール人の遺跡にも約2万6000年前の骨があるが、これは人が捕ったのではなく、拾った可能性が残る。
漁は地域ごとに変わった
昔の人々は、釣り針、やり、わな、網を使い、魚が近づく地形も利用した。約3000年前には、地中海で大西洋クロマグロの商業漁業が始まった。16〜17世紀には、年に数万トンを捕った可能性がある。北米北西部の先住民社会では、少なくとも5000年前からマグロ漁が続いた。暖かい海水が入りやすい時期には、夜の入り江で、カヌーの火を使って魚を近づけ、やりで捕ったという記録もある。南カリフォルニアでも、6000年前から複数の種類のマグロが捕られていた。19〜20世紀になると、缶詰工場と商業漁業が広がり、二度の世界大戦を通じて需要が急増した。
なぜ重要か
マグロは15種ほどをまとめた呼び名で、外洋の大きな捕食者でもある。種類によっては全長3メートルを超え、40年以上生きる。いまは毎年数百万トンが水揚げされ、世界で約400億ドルの産業を支える。古代の地中海漁業が何千年もかけて取った量は、遺跡の骨から見るかぎり数千トンほどだった。昔と今を比べると、人が海から取り出す量が短い期間に大きく増えたことが分かる。
まだ分からないこと
骨の数は、昔の漁の規模を知るための大まかな物差しにすぎない。骨が残らない魚や、別の場所で食べられた魚は記録から消える。だから、古代の総漁獲量や、工業的な漁が始まる前のマグロの数を正確には戻せない。最初の骨が本当にカツオだったかも、標本の状態による推定だ。現在も、ミナミマグロ、太平洋クロマグロ、メバチマグロの3種には、絶滅の心配を示す評価が付いている。
次に見る点
一部の地域では、国際的な管理、漁獲の監視、捕る量の制限を組み合わせることで、マグロの数が安定した。次は、考古学と歴史資料を現代の調査とつなぎ、どの管理が長く効くのかを確かめることが課題になる。人は4万年以上、海の魚を見つけ、捕り、分ける方法を工夫してきた。その力を、今度は海の資源を残すために使えるかが問われている。工業漁業以前の豊かさまで完全に戻るとは限らないが、持続可能な水準を守れるかは、これからの協力にかかる。
出典:Phys.orgの報道
マグロをとった歴史は、4万4000年前から
📰 しっかり版: マグロ漁の最古の確かな証拠は、4万4000年前の骨
人とマグロの関わりは、すしや缶詰よりずっと前に始まっていました。
東ティモール(ひがしティモール)
東南アジアにある国。
カツオ(かつお)
マグロの仲間の魚。
先住民(せんじゅうみん)
その土地で長く暮らしてきた人々。
💡 ようするに
- 人は約4万4000年前からマグロをとっていた。
- 最古の確かな手がかりは東ティモールの魚の骨だ。
- 今の漁の量は、昔よりずっと大きい。
マグロと人の関わりは、缶詰やすしよりずっと前に始まった。研究者は、骨、岩に描かれた絵、古い文章を調べた。先住民の記録も使った。東ティモールは東南アジアの国だ。そこで、約4万4000年前の骨が見つかった。骨はカツオらしい。カツオはマグロの仲間だ。
日本と韓国では、少なくとも7000年前からマグロをとっていた。ギリシャの洞窟からは、9000〜1万1000年前の骨が数千本出た。昔の人は、釣り針、やり、わな、網を使った。魚が岸へ来やすい場所も選んだ。
この歴史を知る理由は、漁の大きさが変わったからだ。古代の地中海漁業は、何千年かけても数千トンほどとみられる。今は一年で何百万トンものマグロがとられる。魚の骨の数は、昔の漁を考える手がかりだ。しかし、残らなかった骨は数えられない。だから、昔の漁の量は正確には分からない。
マグロは海の上の方で、ほかの魚を食べる。海の変化を知る手がかりにもなる。今は、3種類の大事なマグロに減少の心配がある。地域によっては、管理や監視、漁の量の制限で数が安定した。古い記録と今の調査を合わせ、海を守る方法を考えることが次の課題だ。
マグロと人は、ずっと前から出会っていた
📰 しっかり版: マグロ漁の最古の確かな証拠は、4万4000年前の骨
マグロをとった人のしるしは、約4万4000年前のものです。
東ティモール(ひがしティモール)
東南アジアにある国。
カツオ(かつお)
マグロのなかまの魚。
トン(トン)
とても重いものを数える言葉。
東ティモールは、東南アジアの国です。 そこから、古い魚のほねが見つかりました。 ほねは、約4万4000年前のものです。 人がマグロをとったしるしです。 カツオらしい魚のほねでした。 カツオは、マグロのなかまです。 日本や韓国でも、古いマグロのほねが見つかりました。 人は、つり針ややりを使いました。 あみやわなも使いました。 今は、毎年何百万トンものマグロをとります。 トンは、とても重いものを数える言葉です。 むかしの地中海の漁より、ずっと多い量です。 マグロは、ほかの魚を食べます。 マグロの数を見ると、海のようすも分かります。 マグロをとりすぎないきまりが必要です。 海に魚を残すことが大切です。