宇宙誕生からわずか20億年、巨大ブラックホールの「あちあちの息」をX線探査機が観測
大昔のブラックホールが吐く高温ガス
宇宙を観測するX線探査機が、非常に古い時代に存在した巨大ブラックホールの周囲から、摂氏3600万度という超高温のガスを検出した。このガスは、宇宙が誕生してからわずか20億年後という、宇宙の歴史の中でもかなり初期の時代のものだという。
クエーサーとは何か
観測されたのは「クエーサー」と呼ばれる天体だ。クエーサーは、超大質量ブラックホールがまわりの物質を吸い込みながら成長する際に、猛烈な明るさで輝く天体を指す。今回検出された高温ガスは、いわばそのクエーサーが噴き出す「排気ガス」にあたる、非常に熱い噴出物だと考えられている。
なぜ重要なのか
宇宙が生まれてから間もない時期に、これほど巨大で活発なブラックホールが既に存在していたこと自体が驚きとされてきた。今回のように高温ガスの噴出そのものを直接とらえた観測は、初期宇宙の巨大ブラックホールがどのように成長し、周囲にエネルギーをまき散らしていたのかを知る手がかりになる。
大昔の巨大ブラックホール、あちあちのガスを噴き出していた
X線をとらえる探査機が、宇宙が生まれてすぐの時代にあった巨大なブラックホールから、とても熱いガスを見つけたよ。
💡 ようするに
- X線の探査機が、大昔のブラックホールから摂氏3600万度もの熱いガスを見つけた
- このガスは「クエーサー」という、まぶしく光る天体から噴き出していた
- 宇宙が生まれてからたった20億年しかたっていない、とても古い時代のものだった
クエーサーは、超大質量ブラックホールがまわりのガスやチリを吸い込みながら光り輝く天体だ。ものを吸い込むときに、まわりの物質がものすごい速さでかき回されて熱くなり、その一部が外へ向かって噴き出す。今回見つかったのは、まさにその噴き出したガスだった。
なぜこれが大事かというと、宇宙が生まれてまだ20億年しかたっていない時期に、これほど巨大で活発なブラックホールが育っていたことになるからだ。ブラックホールがどうやってそんなに早く大きくなれたのかは、天文学者にとって長年の謎だった。今回のように熱いガスの噴出そのものを直接観測できると、ブラックホールがどれくらいの勢いで物質を吸い込み、まわりの宇宙にどれだけエネルギーを与えていたのかが分かるようになる。
ブラックホールくんの、あちあちのいき
むかしむかし、うちゅうにいた大きなブラックホールが、あついいきをふーっとはいていたんだって。
うちゅうを見る、とくべつなカメラがあるよ。 そのカメラが、とおいむかしのブラックホールを見つけたよ。 ブラックホールは、ものをすいこむ、うちゅうのあな。 すいこむとき、まわりがぐるぐるまわって、あつくあつくなるよ。 その温度は、3600万ど。 おふろは40どくらいだから、それよりずーっとあついよ。 あついガスは、いきみたいにふーっとそとへでてくる。 これが「あちあちのいき」だよ。 このブラックホールは、うちゅうがうまれてから、たった20おくねんのころにいたよ。 そんなむかしから、もう大きくてつよいブラックホールがいたなんて、びっくりだね。