🐾 生き物

動物の始まりはもっと昔? 化石に残らない歴史を、モンゴルの岩が問い直す

約2分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
分子時計(ぶんしどけい)

生き物の遺伝子の違いから、共通の祖先の時期を推定する方法。

ウェンアン生物群(うぇんあんせいぶつぐん)

中国の約5億9000万年前の岩に残る、小さな化石の集まり。

クライオジェニアン期(くらいおじぇにあんき)

約7億2000万年前に始まった、地球規模の大きな氷の時代。

何が起きたか

動物は、これまで考えられていたより約2億年早く、8億〜7億年前に現れた可能性があります。オックスフォード大学(英国の大学)を中心とするチームが、古い化石層の扱いを見直し、遺伝子の変化から年代を推定する計算をやり直しました。論文は科学誌に掲載されました。研究論文

ただし、8億年前の動物の体化石を見つけたわけではありません。

これまでの背景

はっきりした動物の体化石は、約5億7400万年前までしか確認されていません。カンブリア紀(約5億3900万〜4億8700万年前)には動物が急に現れたように見えます。一方、遺伝子や化学物質の記録は、歴史がもっと古い可能性を示します。

中国のウェンアン生物群は、約5億9000万年前の微小な化石の集まりです。保存状態はよいのに、動物だと確実に言える化石はありません。以前は、この「不在」を動物がまだいなかった証拠とみなし、起源はウェンアンより後だと考えました。

モンゴルの化石が前提を揺らした

研究チームは、ウェンアンより4,000万年以上若いモンゴルのクシーン生物群を調べました。その時代には、ナミビアや中国南部で動物が知られていました。それでも、140を超える試料を電子顕微鏡で調べた結果、動物だと確信できる化石はありません。とげや枝のような突起を持つ微小化石、内部に細胞がある胚のような化石は見つかりました。

つまり、化石がよく残る場所でも、動物が記録されるとは限りません。動物が別の環境にいたか、死後の化学条件が化石化を妨げた可能性があります。

年代をどう計算したか

研究者は、約8億5000万〜7億3000万年前の地層を、起源の年齢を決める基準に使いました。対象はノルウェー、オーストラリア、米国アリゾナの地層です。分子時計は、生き物の遺伝子の違い、化石の年代、変化の速さから、共通の祖先の時期を逆算します。基準を古い地層に替えると、起源は約2億年さかのぼり、8億〜7億年前になりました。化学化石も、少なくとも6億5000万年前の海綿動物と合う証拠があります。

なぜ重要か

この年代が正しければ、動物は約7億2000万年前に始まったクライオジェニアン期、いわゆるスノーボールアースの氷の時代より前、またはその最中に現れたことになります。氷の時代が動物の誕生や初期進化に関わったのか、研究の焦点が広がります。また、化石の空白を「いなかった証拠」ではなく、残りにくさの問題として考え直せます。

まだ分からないことと次の調査

ただし、研究者は8億年前の動物の存在を証明したとは言っていません。先カンブリア時代の動物の体化石は未発見で、正確な誕生時期も不明です。次は、場所や環境、化石になる条件が異なる古い地層を調べ、体化石、活動の跡、化学化石を組み合わせます。動物の「誕生日」を確定できるかが、これからの課題です。大学の解説

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動物は化石より前にいた? 消えた歴史を調べる研究

📰 しっかり版: 動物の始まりはもっと昔? 化石に残らない歴史を、モンゴルの岩が問い直す

動物の始まりは、約8億〜7億年前だった可能性があります。化石がないからといって、動物がいなかったとは限りません。

約1分で読めます Tiny Why編集部 · 文: 特派員 キュリオ

ことば
分子時計(ぶんしどけい)

生き物の遺伝子の違いと化石の年代から、昔の時期を推定する方法。

ウェンアン生物群(うぇんあんせいぶつぐん)

中国の古い岩に残る、小さな化石の集まり。

クシーン生物群(くしーんせいぶつぐん)

モンゴルの古い岩に残る、生き物の化石の集まり。

💡 ようするに

  • 動物は、前の考えより約2億年早く始まったかもしれません。
  • モンゴルの化石調査が、「ない=いない」という考えを揺らしました。
  • ただし、8億年前の動物の体化石は、まだ見つかっていません。

オックスフォード大学(英国の大学)の研究チームが調べました。中国のウェンアン生物群は、約5億9000万年前の小さな化石の集まりです。保存状態はよいのに、動物だと決められる化石はありませんでした。以前は、動物がそのころいれば、化石も残るはずだと考えられていました。

研究者は、モンゴルのクシーン生物群も調べました。ウェンアンより4,000万年以上若い場所です。そのころ、別の地域には動物がいたと分かっています。それでも、140を超える試料から動物の化石は見つかりませんでした。小さな化石や、細胞の入った胚のような化石は見つかりました。

この結果は、化石がよく残る場所でも、動物の跡が必ず残るわけではないと示します。動物が別の場所にいたのかもしれません。死んだ後の化学条件が、化石になるのを邪魔した可能性もあります。

研究者は、約8億5000万〜7億3000万年前の古い地層を基準にしました。分子時計という方法で、生き物の遺伝子の違いと化石の年代を比べました。その計算では、動物の始まりが8億〜7億年前へ移りました。

この時期は、約7億2000万年前に始まるクライオジェニアン期と重なります。地球規模の氷河が広がった時代です。ただし、この研究は推定です。これから、もっと古い岩や動物の活動の跡を調べる必要があります。

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動物は、もっとむかしからいたの?

📰 しっかり版: 動物の始まりはもっと昔? 化石に残らない歴史を、モンゴルの岩が問い直す

動物の化石がないのは、まだ動物がいなかったからとは限りません。

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ことば
オックスフォード大学(おっくすふぉーどだいがく)

英国にある、研究をする学校。

クシーン生物群(くしーんせいぶつぐん)

モンゴルの古い岩に残った、小さな生き物の化石の集まり。

どういうこと?

オックスフォード大学(研究をする学校)が調べました。 むかしの地球に、動物がいたかもしれません。 動物の体は小さく、やわらかかったようです。 やわらかい体は、化石になりにくいです。 だから、あとから見つけにくくなります。

研究者は、モンゴルのクシーン生物群(古い岩の集まり)を見ました。 そこには、小さな生き物の跡がありました。 でも、動物だと決められる跡はありませんでした。 同じころ、別の場所には動物がいたと分かっています。 だから、跡がないだけで「いなかった」とは言えません。

計算では、動物は約8億〜7億年前に始まったかもしれません。 これは、前の考えより約2億年早い見積もりです。 でも、8億年前の動物の体は、まだ見つかっていません。 研究者は、もっと古い岩と動物の足あとを探します。 本当の始まりの日は、まだ分かりません。

出典・参考